美容サロンの中でも、手軽にはじめられるといわれている脱毛サロンを開業したいと考えている人もいるでしょう。
この記事では、これから脱毛サロンを開業しようと考えている人に向けて、儲けが出るのかといった脱毛サロンの現状と将来性について紹介します。
脱毛サロンの開業を考えているならばぜひ参考にしてください。
脱毛サロンの現状
数年来の新型コロナウイルス感染症の影響を受け、外食産業や美容サロンなどのサービス業では、減収や閉店・廃業など大きな損失をうけているとみられています。
しかしそのようなご時世にありながら、脱毛サロンは勢いのある業種のひとつです。
ここでは、脱毛サロンの現状についてみてみましょう。
脱毛サロン契約者は過去5年右肩あがり
医療法人社団風林会リゼクリニックが2021年に発表した「脱毛メニュー契約者数の推移」調べで、過去5年間に脱毛サロンに契約した顧客の数が右肩上がりに増えていることが判明した。
女性の契約者は2015年~2020年の5年間で4.7倍に増加、男性の契約者は11.3倍に増加しています。
また、40代以上の女性が6.7倍に増加しているのに対し、40代以上男性の契約者は10.5倍に増加していることも分かりました。
【出所】【医療脱毛専門院『リゼクリニック』調べ】
これにより、従来若い女性が多いとみられていた脱毛サロンの利用者ですが、老若男女問わず関心を持っていることが分かります。
コロナ禍を追い風にした異色の業種
ここ数年の新型コロナウイルス感染症の影響を受け、サービス業はいずれも大きな打撃を受けています。大幅な減収だけではなく、閉店や廃業など企業経営自体が続けられなくなっているケースも多くあるでしょう。
そのような状況の中で、脱毛サロンは新型コロナウイルス感染症を追い風とするように市場が広がっています。
理由には、オンライン会議やリモート飲み会などディスプレイやモニターを通じ、自分の顔を見ることが増えた点もあると考えられます。
日常、洗顔時や手洗い時、外出前などに自分の顔を鏡で見ているという人も多いでしょう。
その際、産毛やひげが気になったとしても、まだスルーが可能です。
しかし、オンライン会議などで、ひとつの画面に複数の顔が並んでいると、どうしても他者の顔と自分の顔を比較してしまい、脱毛を考える人が多くなるのではないかと考えられます。
顧客の幅は広がりを見せている
これまで、脱毛サロンの顧客ターゲットは女性が中心でしたが、近年では男性やキッズの脱毛希望者も増えてきて顧客層も広がりを見せています。
キッズ脱毛は15歳以下の顧客を対象としていますが7歳から施術が可能としているところが多く見られ、学校行事や習い事で人前にでる機会が増えた子どもやその親からの需要があるようです。
またインターネットやSNSなどで、簡単に情報を手に入れられることでキッズ脱毛に関心を持つ子どもが増えていることも考えれます。
リモートワークやオンライン会議の影響により、ビジネスパーソンの利用も増加しています。
これまでも、会社の「顔」として、顧客に接することが多い営業職の男性などがひげや腕などの脱毛を利用するケースはありましたが、全体的な割合でみると少数でした。
しかし、ビジネスシーンやプライベートシーンでも、自分の顔を他者と並べてみる機会が増えたことにより、ひげを中心に脱毛を考える人が増加しています。
脱毛サロン業界の今後の展望
脱毛サロンが、現状では市場がにぎわい、儲けが出やすい業種であることが分かりました。
しかしこれから開業しようと考えている方にとっては、脱毛サロンの今後の展望が気になることでしょう。
ここからは、脱毛サロンの今後の見通しについて紹介します。
新業態の脱毛サロンも増えてくる
これまでの脱毛は、サロンや病院で施術者によって施術を受けるのが一般的でしたが、最近ではサロンに赴き、自分自身で施術を行う形態のセルフ脱毛サロンも増えてきました。
この背景には、業務用脱毛機の性能がよくなり、操作性も簡便化された点にあるとみられています。
セルフ脱毛サロンは、店舗側としては、サロンを維持できる最低限のスタッフの配置を行うだけで済むため、スタッフの人件費を抑えたり育成にかかる費用や時間を軽減できたりするなどのメリットがあります。
また利用者側にとっても、自分で施術できるため他人に素肌を見せなくて済む、スタッフとのトークが不要などのメリットがあり、気軽に利用できるでしょう。
今後脱毛機の開発によって、セルフ脱毛サロン以外にもこれまでの脱毛サロンとは違う形態のサロンがさらに増えてくると考えられます。
ただし、目新しいサービスだからとすぐに飛びつくのではなく、自身がもつ「脱毛サロンを開く目的」にあっているか、継続した経営が行えるのかを十分に検討する必要があるでしょう。
業務用脱毛機の高性能化
業務用脱毛機の技術開発もどんどんと進められ、新しい機種が続々と登場しています。
施術にかかる時間を短縮したものや施術時の痛みを従来のものより軽減したものなど、その機能や性能は、各メーカーで企業努力により改良が進められてきました。
時間を短縮することで、スキマ時間を利用した施術を行なえたり、女性よりも痛みに弱いとされている男性客の利用が見込まれたりと、開業するサロンの特色を出すことができます。
開業するサロンが特に打ち出したいポイントにマッチした業務用脱毛機を選んで導入することで、集客が期待できるでしょう。
また中にはフェイシャルエステ機能やバストアップ機能などを搭載した「業務用脱毛複合機」も登場しています。
脱毛のカリキュラムが完了した顧客に別のサービスを提案することで、顧客当たりの単価増額を見込め顧客数を減らすことなく継続した経営が行えるでしょう。
脱毛サロンで、他店と差をつけたいと考えるならば、こういった機器を視野に入れて検討してみてもいいのではないでしょうか。
これからますます増えていく介護脱毛
「介護脱毛」はあまり耳慣れない言葉かもしれません。
しかし高齢化が進む現代において、これからますます需要が増えていくとみられている分野です。
介護脱毛とは、デリケートゾーンといわれる「VIO」を脱毛することで、将来介護や病気による介助が必要となった際に排せつ物がアンダーケアに絡みついたりその結果炎症を起こしたりといった事態を防ぐことにつながります。
2042年には国民の2.6人に一人が65歳以上になるといわれている日本では、他者に迷惑をかけず、また自分自身でも手入れが簡単で衛生的に過ごすために介護脱毛の需要が高まってくるでしょう。
脱毛サロンが儲かる理由についてのまとめ
この記事では、脱毛サロンの現状と将来の展望について解説しました。
従来女性向けだと思われてきた脱毛サロンですが、新型コロナウイルス感染症が思わぬ形で影響し、いまや右肩上がりの人気業種となっています。
また顧客層が広がりをみせ新たに脱毛を必要とする人々が見込めるなど、脱毛業界はこれからますます人気が出そうな業種といえるでしょう。
この記事を参考に、脱毛サロンの開業を検討してみてはいかがでしょうか。